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          失敗しない,上手な花の育て方 第7章 6      
     (その他)


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       東側花壇                北側花壇
     東側花壇         北側花壇
                      (写真下の黄,赤の花はエキナセア)
                                                      



 第7章 6 
なーるほど!かゆいところに手が届く              栽品目別上手な花の育て方(自宅での栽培事例)  目 次→下線を引いた各項目をクリックすると,本文にリンクします。    
          

6 その他
  
ハツユキ(初雪)カズラ
  自宅で栽培したその他の花
(34品目の写真,概略を説明)
   ★春から秋にかけて咲く品目
     アブチロン(チロリアンランプ),エキナセア,キバナコスモス,ガイラルディ
     ア,ケイトウ,ストケシア
   
★冬から春にかけて咲く品目
     アジュガ,イソトマ,オキシペタラム(ブルースター),オキナグサ,シバザク
     ラ,カランコエ,ナスタチウム(キンレンカ)
   
★鉢花
     シャコバサボテン,西洋オダマキ,フランネルフラワー
   
★球根,塊茎類
     カンナ,キルタンサス,紫ラン,ゼフィランサス(玉スダレ),ツルバキア,

     斑入りナルコユリ,リコルス,ラナンキュラス
   ★花木
     カリアンドラ(ヒネム),カリステモン(ブラシノキ),ジンチョウゲ,
     ヒペリカム,ビョウヤナギ,プラチーナ,ボケ,ルリマツリ
   ★その他
     黄金カズラ,ギボウシ(ホスタ)

  栽培を断念した品目とその理由
  今後データを整理したいと思う品目



★ハツユキ(初雪)カズラ


□特徴
        (写真1)           (写真2)
    低温で紅葉したハツユキカズラ   春から秋のハツユキカズラ   
       (写真3) 
駐車場周りのカバープランツとしてのハツユキカズラ 庭が広かったり,管理する時間的な余裕がなかったりする場合には,カバープランツ(雨による土壌浸食防止や,雑草対策として,地表面を覆い尽くすために利用される植物)を上手に利用するとよいでしょう。なかでも,ハツユキカズラは,カバープランツとしての種々の条件をそなえているばかりか,斑入りの葉の観賞価値が高い,優れた園芸植物といっていいでしょう。
 寒さに強く,冬は,葉は全体的に赤褐色になります(写真1)。春には緑が強くなり,やがて白い斑入りの葉が出てきます。4月以降になると先端の葉は淡いピンクや白色となり,まるで花が咲いたように華やかになります(写真3)。台風にも強く,病害虫被害もありません。
 キョウチクトウ科で,テイカカズラの斑入り種です。原産地は日本です。本来は石垣や木々に這う植物ですが,排水がよければ地植えでも十分育ちます。
□栽培のポイント
 乾燥にはかなり強いほうですが,夏場に土壌の乾燥が著しい場合には,葉色がくすんでくるので水やりします。ただし,これまで水やりをしたことはあまりありません。肥料はほとんどやりません。肥料が多過ぎたり,光が十分当たらなかったりすると斑がよく入りません。
 つるの伸びが穏やかなので,
年1回軽く刈り込む程度でよく,手間がかからないのもハツユキカズラの優れた特性のひとつです。
 さし芽で増やせますが,用土はピートモスなどを含んだ保水性のよいものは避けます。粘土質でなければ,シラスや庭先の土でかまいません。先端の柔らかい部分を切り捨てて,茎の硬い部分を鉢(ポリ鉢でもよい)と土の間に挿すと発根率が高まります。挿し芽後3〜4週間で植え付けできます。
 いったん植え付けして株が大きくなれば,株分けにより効率的に増やせます。なお,挿し芽については,上記の方法より一段と省力的で,その後の生長も早い新技術を第2章で紹介しているので参照下さい。



 ★自宅で栽培したその他の花

 下記植物の病害虫被害については,記載がない場合,特にありません。

   
◆春から秋にかけて咲く花

アブチロン アブチロン(チロリアンランプ)
 4〜1月まで開花。ただし,7〜8月の高温期は花が少なくなります。細い枝が長く伸びるので,ネットに這わします。枝が伸び過ぎると乱れやすいので,肥料は控えめにします。また,適宜剪定する必要があります。まれに,コナカイガラムシが発生することがあります。自宅では,駐車場入り口のアーチパイプに這わせています。軽い霜程度であれば耐え,継続して開花します。

エキナセア エキナセア
 冬には地上部は枯れますが,春に萌芽し,5月上旬には蕾が見えます。6月下旬から9月頃まで咲きます。花壇には,草丈が短い(30〜60センチ)品種を植えるとよいでしょう。
 キバナコスモス 赤の品種
キバナコスモス
 4月上旬に種を播くと,6月上旬から開花。ダニが発生すると,観賞価値が7月までと短くなります。7月に種を播くと,秋の開花を楽しめます。
 草丈が短い(50〜60a程度)赤系の矮性種,ディアポロは倒伏の恐れが少ないので,花壇にはお勧めです。





 ガイラルディア
ガイラルディア(天人菊)
 9月下旬に種を播くと,6月上旬から7月頃まで開花します。高温時に多湿にすると,株枯れを起こしやすくなります。草丈が50a前後のの矮性種が栽培しやすいです。高温時は,ダニが発生しやすくなりますが,枯れるまでには至りません。
 ケイトウ
ケイトウ
 こぼれダネから発芽した株です。7月中旬に蕾が見え始め,下旬には観賞できるようになります。花は11月中旬まで楽しめます。日照不足や,肥料過多では葉が緑化し,十分赤に色付きません。ヨトウムシ,ハマキムシが発生するので,よく観察し,幼虫が小さいうちに捕殺します。

 ストケシア
ストケシア
 宿根草。4月上旬に蕾が出ると,5月下旬から6月上旬頃まで毎年花が咲きます。暑さ,寒さに強く,冬も葉が枯れません。丈夫な植物です。
 


◆冬から春にかけて咲く花

 アジュガ
アジュガ
 4月に開花。明るい日陰の方がよく咲きます。強光線は好みません。寒さには,強い品目です。カバークロップとして有効ですが,繁殖力が強いので,狭い場所には適しません。



 イソトマ
イソトマ
 草丈おおよそ30a。軽い霜程度なら,こぼれダネから育った苗が越冬します。5〜7月頃まで開花します。夏の強光線は苦手です。
 オキシペタラム
オキシペタラム(ブルースター)
 青い花は切り花として出荷されます。霜が当たらない場所なら,越冬します。こぼれダネから増えます。7〜10月頃まで開花します。草丈が80a以上伸びるので,倒れる前に切り戻します。
 オキナグサ
オキナグサ
 地上部は,冬は枯れます。春に萌芽し,開花します。下向きに咲きます。元来山野草でしたが,観賞用として栽培されるようになりました。こぼれダネでどんどん増えるので,増やしたくない場合は開花終了後早めに摘花します。
 シバザクラ
シバザクラ
 小さいけれど,サクラの花びらのような可憐な花が,芝を敷き詰めたように広がり咲き誇るさまは感動的です。ただし,観賞期間が2週間〜20程度と短いのが残念です。そのため花壇では利用しづらいと言えます。自宅では,4月上,中旬頃から咲き始めます。
 カランコエ
カランコエ
 多肉植物で,冬季は霜や寒風の当たらない場所で育てます。土壌の多湿は嫌います。11月上旬に発蕾して,早い品種は12月上旬から咲き始め,4月まで咲きます。短日植物なので,花芽を十分持つまでは,夜間照明の当たる場所は避けます。


 ナスタチウム
ナスタチウム(キンレンカ)
 ツルが伸びるタイプと伸びないタイプが有ります。ツルが伸びないタイプの開花苗を2022年3月下旬に購入して育てましたが,6月下旬までよく咲きました。高温は苦手です。こぼれダネで育ちます。花がナメクジによく食害されます。
 ムラサキハナナ
ムラサキハナナ
 10月上旬に種を播くと,3月中旬から4月まで花が咲きます。草丈は40〜60aですが,植え付けが遅れたり,肥料が少ないと20a程度で花が咲き,ボリュームがなくなります。こぼれダネで増えます。ハモグリバエの被害があります。


◆鉢花

シャコバサボテン シャコバサボテン
 多肉植物。11月上旬に発蕾し,12月中旬から咲き始めます。2年に1回,4月に植え替えをします。地上部は地際から5節程度残し,全体の草姿が整うよう切り戻します。根鉢は,3分の2程度残します。成長した葉にしか花芽はつかないので,9月以降に出た若い葉は摘み取ります。霜に当てないようにします。
 西洋オダマキ
西洋オダマキ
 マッカナジャイアントの種を10月極上旬に播くと4月中旬から5月末まで開花します。日陰で多湿にせず上手に育てると,夏越しも可能です。品種も多く育てて見ても良い品目です。ダニが少し発生することがあります。
 フランネルフラワー
フランネルフラワー
 草丈が30a程度の短い品種を育てます。多湿に弱いので,雨に当てないようにします。第2章で紹介した,鉢表面に鹿沼土を表土が隠れるくらいに敷き詰める栽培方法で育てると,初心者でも簡単に栽培できます。

 ホクシャ
ホクシャ
 3月中旬に購入した鉢は6月までは開花していますが,7月には枯死する状況です。高温多湿,強光線には弱い品目です。植え替え時の増し土に,新根が出ていないのが大きな原因ではないか,と考えています。夏越し対策として,7月前の挿し芽,切り戻しも検討しています。


◆球根,塊茎類

 カンナ
カンナ
 狭い場所では,矮性品種がよいです。花色は豊富です。冬は地上部は枯れますが,4月上旬には萌芽し,6月下旬から11月まで咲きます。育てやすい花です。





キルタンサス キルタンサス
 3月中旬から4月上旬まで開花。ピンク,白,赤色もありますが,オレンジ色を植えています。軽い霜程度なら冬越しします。夏の暑さにも強く,常緑で育てやすい花です。草丈は20〜30a程度です。


 紫ラン
紫ラン
 2月下旬に萌芽し,3月下旬から4月まで開花します。10月下旬頃から,茎葉が枯れ始めるので,早めに刈り込みます。草丈は40a程度。花色が白の品種もあります。高温,土壌の乾燥にも強く,育てやすい花です。
 ゼフィランサス
ゼフィランサス
 寒さ,暑さに強く,常緑です。8〜10月まで咲きますが,連続して咲くわけではありません。草丈は20〜30a程度。ハマユウ,ヒガンバナ,アマリリス,スイセンなどヒガンバナ科の植物を食害するハマオモトヨトウが発生することがあります。
 ツルバキア
ツルバキア
 草丈は40〜50a程度。細い茎の先端に,紫色の6弁の小さな花を,3月中旬から11月まで次々に咲かせます。寒さ,暑さに強く常緑です。触れると,ニンニク臭がします。ナメクジが加害しますが,育てやすい花です。
斑入りアマドコロ 斑入りアマドコロ(ナルコユリ)
 3月中旬に萌芽し,4月上旬から4中旬に白い小さな筒状の花が咲きます。花より,斑入りの葉を観賞します。8月になると,葉が少しずつ枯れてきます。

 リコルス
リコルス
 ヒガンバナはこの一種です。草丈は50〜60a程度。9月中旬〜10月極上旬まで開花。花茎が倒れ枯れると,萌芽します。5月下旬頃から葉は枯れます。明るい日陰でも育ちます。
ラナンキュラス ラナンキュラス
 球根は温度が高いと腐れやすいので,早植えは避けます。育苗箱に塊根の頭を少し出して植え,発芽を確認してから移植します。
 開花後の塊根は,鉢に植えたまま日陰において放置しておくとよいです。11月上旬になると萌芽するので,5号鉢に植え替えます。3月下旬頃から開花します。花茎が倒れやすいので,支柱が必要です。ハモグリバエの被害が若干あります。



◆花木

カリアンドラ カリアンドラ(ヒネム)
 霜が当たらない軒下では越冬します。5月
上旬〜12月上旬まで咲続けます。花数が増えるよう,枝が短いうちに太い枝は15a程度残して切り戻します。放置していると,数本の太めの枝だけが長くなって,バランスが悪くなります。




 カリステモン
カリステモン(ブラシノキ)
 暑さ,寒さに強く,常緑です。春と秋に開花します。写真は,矮性種であまり伸びません。狭い場所での栽培には適していると思います。育てやすい花木です。
 
 ジンチョウゲ
ジンチョウゲ
 斑入りの開花株を購入し,庭に植え付けてから2年目になります。駐車場から玄関の途中に植えていますが,開花時は甘い香りがなんとも言えません。詳細なデータがまだ取れていませんが,お勧めな花木です。
 ヒペリカム
ヒペリカム
 5月頃から開花し,実が赤くなります。ヒペリカムの種類は他にもありますが,一般的には切り花として利用されるこの品種がヒペリカムとしてよく知られています。矮性種ということで購入したのですが,放任すると良く伸びるので,葉が落ちてから,20〜30aの高さで切り戻しています。詳細なデータ整理
はこれからですが,切り花としてお勧めです。
 ビョウヤナギ
ビョウヤナギ
 冬は葉がやや赤くなります。常緑です。草丈は,1.5b程度。ヒペリカムの一種です。5月中旬から6月中旬頃まで,細い茎の先端に黄色い花が咲きます。栽培は茎が長く伸びたら,開花後切り戻すだけで容易です。
プラチーナ
プラチーナ(カロケファルス,シルバーブッシュ)
 草丈20〜50a程度。銀色の細い茎と葉は,まるで針葉樹。見た目では,到底キク科とは思えません。観賞価値はあまりないと思われる花が咲けば,そうかなと思えます。多湿に弱いので,高温時は特に水をやり過ぎないよう注意します。鹿沼土を鉢土表面に敷く方法で育てると,枯らさずにすむと思います。

 ボケ
ボケ
 12月下旬から3月までと,開花期が長いのが特徴です。枝にトゲがあります。8〜9月に,前年枝の基部に花芽がつきます。枝が良く伸びるので,コンパクトに仕立てるためには,花芽のつき方をよく考えて剪定します。アブラムシ,グンバイムシがよく発生します。新梢につくアブラムシは,枝ごと切り捨てて処分しています。グンバイムシは,葉裏につき,葉がカスリ状に白くなるのですが,落葉するので放置しています。
 ルリマツリ
ルリマツリ
 軽い霜程度なら耐えます。6月から11月まで,長期間咲続けます。暑いは夏は青い花が涼やかです。地植えすると,草丈が1bを超え,横にもかなり広がるので,目下スタンダード仕立て中です。花壇に立体感ができ,株元に草花も植栽できると考えています。






◆その他
  

黄金カズラ 黄金カズラ
 葉の色が季節によって変化します。ツルが伸び過ぎるので,広い場所でないと管理に手間がかかります。大鉢に植えてカラフルな葉を楽しんでいます。霜が強いと,葉が落ちますが,春には新芽が萌芽します。

 ギボウシ
ギボウシ(ホスタ)
 種類が多い。花も咲きますが,葉を観賞します。海外で改良され,日本に逆輸入されました。日陰でも育ち,シェードガーデンを彩ります。冬は葉が枯れますが,春には新芽が萌芽します。夏の強光線は避けます。大鉢で育てると豪華です。


◆栽培を断念した品目とその理由
 当初植付場所が限られているのに,品目の特性がわからないまま,色々な花が見たいという衝動にかられ,種々の花木を植えすぎてしまいました。断念した理由は,次のとおりです。品目を限定し,よく検討してから,植える場所を決めればよいと思います。また,年齢を重ねるにつれて,徐々に省力で管理しやすい品目に変える必要があると考えます。
  ★生育が旺盛で剪定量が多く,ゴミ出しも含め手間がかかる。
   ネムノキ,ユキヤナギ,コデマリ,オオデマリ,バラ 
  ★根が近くの花壇に侵入して土を耕しづらくなる。
   フジ,ヨーロピアンゴールドやスカイロケットなど高木になるコニファー類
  ★高齢になると,高い位置での剪定は危険である。クロガネモチは,ムクドリなどの野
  鳥がたくさん来て糞害に悩まされる。
   クロガネモチ,ヨーロピアンゴールドやスカイロケットなど高木になるコニファー類
  ★自宅はもともと田んぼの上に盛り土をしてできた宅地で,地下部に青灰色のグライ層
  と呼ばれる排水の悪い土壌があるために,ある程度生長しても,そこに根が到達すると
  ,腐敗して枯れる。
   アメリカハナミズキ,ツバキ
  ★残念ながらサンルームがないので,低温に弱い品目は育てることができない。
   ブーゲンビレア,クンシラン,サザンクロス他


◆今後データ整理をしたいと思う品目
 コレオプシス,キンモクセイ,クレマチス,チェリーセージ,ユリオプシスデージーなどは,目下栽培中,または過去に栽培したことのある品目です。これまで栽培記録が不十分でしたので,データ整理をして広く紹介したい,と考えています。チェリーセージは,スタンド仕立て中です。


   
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