(自宅露地軒下) (フラワーパークかごしま
:2015年8月28日撮影)
多肉植物は,春秋型,夏型,冬型に分類され,型別の水やりが紹介されていますが ,初心者にもわかりやすい水やりの方法を紹介します。あわせて,露地栽培の方法や
エアプランツなども含めた魅力的な飾り方も紹介します。
超簡単!多肉植物,サボテン,エアプランツの
栽培方法と楽しみ方
1 多肉植物
◆多肉植物の特徴
◆各作型の特徴と主な属
◆自宅で栽培した主な品種
◆露地で上手に栽培する方法
◆多肉植物の鉢栽培の方法
2 サボテン
◆サボテンの特徴
◆栽培方法
3 エアプランツ
◆エアプランツの特徴
◆水やりをもっと簡単に,栽培をもっと楽しく
◆魅力をアップさせる飾り方
◆育て方のポイント
1 多肉植物
多肉植物は,温度的には平地から高山,降雪地まで幅広く分布しています。ですから,暑さや寒さに対する強さは品目によって差があります。共通点は雨の少ない地域に生育していることで,乾燥に耐えられるよう茎や葉に水分を蓄え,植物体が多肉質になっているのが特徴です。色や形はとても豊富で,一万種以上もの種類があるそうです。
生育が活発な時期を考慮して,春秋型,夏型,冬型に分類されています。それぞれの生育適温は次の「◆各作型の特徴と主な属」のとおりです。どの型も,高温多湿(特に梅雨時期)は共通して苦手としています。また,全般的に強い霜には弱い品目が多いと言えます。このように分類はされていますが,多肉植物は極めてたくさんの品目があり,どの品目がどの作型に属するのかわからないものが多くあります。
せめて属で,作型を分類できればよいのですが,同じ属でもクラッスラ属やセネキオ属は3つの作型が混在しています。その他の属の作型は次の「◆各作型の特徴と主な属」のとおりです。
なお,アオエニウム属,エケベリア属,カランコエ属,クラッスラ属,グラプトペタルム属,コチレドン属,セダム属,センペルビウム属,ハオルチア属,パキフィツム属はベンケイソウ科,アガベ属,アロエ属,ガステリア属はアロエ科,コノフィツム属,リトープス属はハマミズナ科,セネキオ属はキク科です。
10〜25℃が生育適温です。穏やかな気候を好みますが,中にはセンペルビウムのように
極寒の北海道でも過ごせる品目もあります。ただし,高温多湿は苦手です。夏と冬は,生
育を休止します。
アロエ属,エケベリア属,ガステリア属,グラプトペタルム属,コチレドン属,セダム
属,センペルビウム属,ハオルチア属,パキ
20〜30℃が生育適温です。真夏の強い日差しや高温下でも大丈夫です。冬は生育を休止
するので,水やりは控えます。
アガベ属,カランコエ属はほとんどが夏型です。ちなみにサボテンは,属名ではなくサ
ボテン科を言い表していますが,ほとんどが夏型です。
5〜20℃が生育適温です。冬型だからと言って,極端な寒さに耐えられると勘違いして
はいけません。高温多湿には弱く,夏は生育を休止するので,水やりは控えます。
アオエニウム属(黒法師,サンバースト,夕映えなど),コノフィツム属,リトープス属
はほとんど冬型です。
(写真4) (写真5) (写真6)
(写真7) (写真8) (写真9)
(写真10) (写真11) (写真12)
(写真13) (写真14) (写真15)
(写真16) (写真17) (写真18)
(写真19) (写真20) (写真21)
(写真22) (写真23) (写真24)
(写真25)
写真1:エケベリア属ゴールデングロー,写真2:エケベリア属高砂の翁,写真3:右側,エケベリア属花うらら,写真4:ケベリア属ハムシー,写真5:エケベリア属パープルフォンニュルンベルク,写真6:カランコエ属キューエンシス,写真7:カランコエ属デザートローズ(唐印),写真8:カランコエ属月兎耳,写真9ガステリア属虎の巻:,写真10:クラッスラ属金のなる木,写真11:クラッスラ属ゴーラム,写真12:グラプトペタルム属朧月,写真13:グラプトペタルム属秀麗,写真14:グラプトペタルム属ペンタンドルム・スペルブム,写真15:グラプトペタルム属ブロンズ姫,写真16:コチレドン属福娘,写真17:コチレドン属ペンデンス,写真18:セダム属黄麗,写真19:セダム属乙女心,写真20:セダム属天使の雫,写真21:センペルビウム属品種不明,写真22:センペルビウム属品種不明,写真23:オブツーサ,写真24:ハオルチア属十二の巻,写真25:ハオルチア属十二の爪
(写真26)
写真26:中央はエケベリア属グリーンフォーム,中央上から右回りにパキフィツム属紫麗殿,グラプトベリア属白牡丹,パキベリア属ムーンシルバー,パキベリア属ブルーヘイズ,紫麗殿,エケベリア属シャイアン,グラプトペタルム属淡雪
このように高温多湿と強い霜には弱い品目が多いことから,露地ではほとんど栽培されていません。しかし,次項に留意すれば露地でも栽培可能な地域や場所があります。
(写真27) (写真28)
(写真29) (写真30) (写真31)
強い霜が降りても,よく観察すれば,地域によっては,建物の軒下,建物の東や南側の
周辺など,霜が降りない場所があると思われます。写真27〜28(2020年3月),写真29(
2017年1月),写真30〜31(2016年3月)にフラワーパークかごしまにて撮影
(写真32) (写真33)
(写真34) (写真35)
令和元年の6〜7月は,次のデータが示すとおり記録的な豪雨でしたが,自宅露路の多肉
植(写真32,33:玄関横の軒下,写真34,35は玄関横の露地でゴロタ石を敷いている)は湿害
や病気による被害は全くみられませんでした。排水対策が十分にできていることが不可欠
です。土を盛り上げて,傾斜地に植えるのも一つの手です 。
■6月(降水量単位:mm)
日 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
降水量 | 0 | 18.5 | 0.5 | 11.0 | 0 |
2.0 |
8.5 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 32.5 | 56.0 | 0 |
日 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | ||
降水量 | 0 | 0.5 | 22.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.5 | 10.0 | 29.5 | 27.0 | 46.5 | 70.5 |
■7月(降水量単位:mm)
日 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
降水量 | 55.0 | 90.5 | 329.5 | 6.5 | 0 |
0 | 0 | 14.0 | 0 | 57.5 | 4.5 | 0 | 28.0 | 35.5 | 0 | 3.0 |
日 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | |
降水量 | 1.0 | 6.5 | 0.5 | 58.0 | 62.0 | 10.5 | 0 | 0 | 0 | 0.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
これについては,購入店で説明を受けます。ただ,専門店であって,実際に栽培したこ
とがある人でないとわからない場合が多いと思います。マニュアルに書いてある冬越しの
温度が同じなのに,実際栽培してみると軽い霜や0〜4度の低温で枯死したり,傷んだり
したりする品種もあります。
これまでの栽培経験から,おおむね軽い霜が降りる程度の寒さなら冬越しが可能である
品目は案外あります。
自宅庭でも,2019年12〜1月までの間に氷結した日が4日,しっかりと把握できた霜が
降りた日数が6日ありましたが,自宅で栽培した品種で,冬越しできたものは次のとおり
です。栽培した訳ではありまでんが,エケベリア属やグラプトペダルム属の品種は低温に
強いものが多いように思われます。
エケベリア属 | グリーンフォーム,ゴールデングロー,シャイアン,高砂の翁, 花うらら,ハムシー,パープルフォンニュルンベルク |
グラプトペダルム属 | 淡雪,ブロンズ姫,朧月,秀麗,ペンタンドルム |
グラプトベリア属 | 白牡丹 |
セダム属 | 乙女心,黄麗,天使の雫,銘月 |
カランコエ属 | 唐印(デザートローズ) |
ガステリア属 | 虎の巻 |
コチレドン属 | 福娘,ペンデンス |
パキフィツム属 | 紫麗殿 |
パキベリア属 | ブルーヘイズ,ムーンリバー |
アオエニウム属 | 黒法師,サンバースト,夕映え |
カランコエ属 | 月兎耳,キューエンシス |
クラッスラ属 | 金のなる木(花月),ゴーラム,火祭り |
コチレドン属 | 熊童子 |
セネキオ属 | マサイの矢尻 |
自宅の庭や,遮光していないフラワーパークかごしまのガラスハウスでの栽培でも,1
週間に一度水やりしていれば,夏場の高温と強光はほとんどの品種は問題がありませんで
した。ただし,明るい日陰で生息するハオルチア属のオブツーサやシンビフォルミスなど
,葉の緑が輝いて見える品目は,強光下ではその輝きが冴えなくなるので注意が必要です
。
露地での水やりは,基本的には雨に任せます。ただし,これまでほとんど言ってよいほ
ど水をやらなかったので,枯死する品目もありました。高温時の乾燥が長く続くときには
,10日に一度くらいは水やりの必要があると思います。
肥料は,通常は施しませんが,生育が思わしくないときにはマグアンプKを少量施しま
す。また,早く大きくしたい場合にはマグアンプKを多めに施します。濃度障害を起こさ
ないように,肥料は肥料成分の少ないものや,緩効性肥料を控えめにやり,生育状況を見
て,量や回数を増減します。
生育を休止している時期は,肥料は施しません。ただし,平成25年から栽培しています
が,肥料はほとんど施したことはありません。
長雨やかん水による過湿は病気や根腐れの原因になるので注意します。リトープス,セ
ンペルビウム,ハオルチアなどは,特に高温期は,かん水は控え目にやります。また,他
の多肉植物も,生育を休止する時期は,水やりは控え目とします。
それでは,具体的にはどのような間隔で,どれぐらい水やりをすればよいのか栽培初心
者には中々難しいと思われます。
実際鉢や植物の大きさ,用土や時期,天候などによって土の乾き具合は異なるので,一
律に何日置きに水をやればよいかは言えないのが実情です。一般的には,鉢栽培では土の
乾き具合を見て,鉢土表面の湿り気がなくなったら,鉢底から水が流れ出るくらい十分に
やります。
これまでの経験から,多くの多肉植物の水やりは案外単純な方法でよいということがわ
かりました。生育型や季節にかかわらず,雨の影響を受けない場所にある鉢には,冬は二
週間に一度,その他時期は一週間に一度,基本的に日曜日に水やりをしています。
というのは,多肉植物の鉢土は排水がよいものを使っているので,水やりしても一週間
もしないうちに乾いてしまいます。また,多肉植物は乾燥に強いので,鉢土が乾いたから
と言ってすぐに水やりをしなければならない訳でもないからです。
このように,曜日を決めておけば水やりを忘れることがありません。多肉栽培の失敗事
例の多くは,高温時や低温時における水のやり過ぎ,過湿による根腐れが最も多いと思わ
れますが,乾燥に強いのでしばらく水をやらなくてもよいため,いつ水をやったか忘れて
しまい,過乾燥が原因で株枯れを起こしてしまうことです。
多肉植物の用土は,排水がよいことが最大の条件です。排水さえよければ庭土でもかま
わないと思います。自宅では,庭土以外は使用したことはありません。
庭土がない方は,赤玉土,鹿沼土,腐葉土などを配合してもよいですが,残った用土を
しまう場所,配合する手間,コストなどを考えると,多肉植物専用の用土がよいと考えま
す。赤玉土単用でも問題はありません。
肥料については,露地と同様な考え方で施します。肥料は控え目に与えて,生育を抑え
観賞期間(鉢替えまでの期間)を長くできるようにします。施肥量や回数については,栽培
経験を重ねて生育状況をよく観察すれば,自然とわかるようになるとしか言いようがあり
ません。
(写真36) (写真37)
(写真38) (写真39)
寄せ植えは,多肉植物栽培を最も楽しくさせる作業です。どのような鉢や品目を選び,
どのように植えるかを考えることはとても楽しいことです。写真36は,花かごしま2011会
場に展示されていた寄せ植えです(2011年4月撮影)。写真37は,自宅玄関ドア横の吊り
鉢です。
西日や直接霜の当たらない東側の玄関の軒先に平鉢を置き,九種類を寄せ植えしました(
写真38)。直径40aで,スタンド仕立ての鉢です。冬越しについては,問題はありません でした。基本的には,生育型が同じ種類のものを寄せ植えしますが,その当時は,そのよ うなことは全く意識せず寄せ植えしました。サボテンやミニチュアの人形や家などを加え るともっと楽しくなると思います。
寄せ植えでは,肥料と水を与え過ぎると生育は旺盛になるものの,鉢とのバランスがく
ずれしまりのない草姿になります。寄せ植えを長く楽しむためには,肥料と水はできるだ
け控えます。
写真39は室内で撮影したのですが,光が不足すると,ひょろひょろと伸び(軟弱徒長)
やすくなります。十分光が当たる窓際などの場所で育てます。先に述べたハオルチア属の
オブツーサなどを除いてほとんどの多肉植物は,レースのカーテンなどで遮光する必要は
ありません。
2 サボテン
(写真40) (写真41) (写真42)
(写真43) (写真44)
原産地はアメリカ,メキシコなどで,雨の少ない地域に生息しています。多肉植物の中
のサボテン科に属します。乾燥した地域に適応するため,葉がトゲに進化しました。
4月〜10月は生育期です。11月に入ると生育が緩慢になり,12月〜2月は生育を停止し
ます。3月になり,温度が上昇するにつれて徐々に生育を再開します。霜に当たらない軒
下のような場所であれば,枯れることはほとんどありません。自宅(写真40〜44)では,日
当たりが良く,霜がほとんど降りない東向き玄関と,建物の軒下(露地)で育てています。
写真45は,フラワーパークかごしまで撮影(2020年2月)したものです。霜はほぼ毎年降
りない場所です。
鉢栽培の用土は,排水がよければ,庭土でかまいません。庭土でうまくいかなければ
サボテン専用の用土を使用するとよいと思います。これまで,庭土以外の用土を使用し
たことはありません。
これまでの経験から,3月〜11月は1週間に一度の水やりで大丈夫です。水やりの日
を日曜日と決めておけば,水やりを忘れることはありません。12月〜2月の厳寒期は, 1か月に一度でかまいません。毎月一日を水やり日と決めておけばよいでしょう。
株を早く大きくしたい,もっと株を増やしたいと考える場合には,積極的に水と肥料
を効かします。厳寒期は,肥料は施しません。肥料は,マグアンプKなどの緩効性で成
分量の少ないものがよいと思います。自宅では施肥した記憶はありませんが,生育が思
わしくないようであれば肥料を与える必要があります。
生育期の水やりは,1週間に一度ではなく,用土が乾いてきたら行います。小さな姿を
長く楽しみたい場合には,肥料と水はできるだけ控え目にし,鉢も小さなままで育てま
す。
3 エアプランツ
南アメリカから北アメリカ南部が原産地です。砂漠や霧が発生しやすい森林の樹木や岩に
着生しています。根だけでなく,雨や霧で濡れた葉から水を吸収できるのが特徴です。
葉には,トリコームと呼ばれる小さな毛が密生していて,砂漠に生息していても,夜露を
この毛で受け止められるようになっています。葉の色で,銀葉種と緑葉種に分けられ,日照
が少ない地域ほど,光合成を高める必要から,葉の緑が濃くなっていると思われます。
されている苗は,根がないのが普通ですが,根がなくても十分生育できます。生育は非常に
遅く,根もなかなか生えてきません。生育を早めるためには,水分と肥料(液肥を施用)を適
切に施します。
エアプランツは,時々水をやるだけでとても育てやすい品目です。水やりをたまに忘れ
ても,すぐに枯れるという心配はありません。ただ,そのような特性があだとなって,長
い間水をやらずに放置してしまい,いつの間にか枯れてしまうことがあります。
また,水やりは主に霧吹きで植物全体にミストをするのですが,室内に飾っている場合
は,洗面所か戸外でせざるを得ません。数が少ない場合は,バケツなどに入れてミストを
し,しずくが垂れなくなったら元に戻します。栽培個数が多い場合には,現状では水やり
が面倒になると思われます。
そこで,もっと水やりを工夫して,誰でも簡単にエアプランツを育てるようにできない
か考えてみました。あわせて,エアプランツをもっと親しみやすく,観賞価値を高める工
夫もしてみました。
霧吹きは,室内では使用しません。水を溜めることができる小鉢に,エアプランツを置
き,上からジョロで2週間に1回程度株に水をかけます。株全体の葉に水がかからなくても
問題はありません。
溜まった水はそのままにしておきますが,株付近の湿度が高まって,株のためには好ま
しいと考えます。しばらく留守にする場合には,小鉢に株元がつかるよう水を十分に溜め
,株元から毛管現象で水を吸わせるようにするとよいでしょう。この方法であれば,バケ
ツを持って室内を移動したり,しずくの乾きを待ったりする必要はありません。
●小鉢で育てる
(写真46) (写真47) (写真48)
バークにドリルや彫刻刀などで穴を開け,家や動物,乗り物などのミニチュアと,
エアプランツをグルーガン(ホットメルト接着剤を使用)で固定します(写真46〜48)
。ミニチュアやエアプランツの組合せで,よりエアプランツの育て方を楽しめます。
ちなみに,ミニチュアやグルーガンは百均でも調達できます。
●ガラス容器で育てる
(写真49)
市販の球状のガラス容器(写真49)や金魚などを育てる水槽を使えば,霧吹きで水やりができます。水槽内に,サボテン,多肉植物,かわいい人形,小石などをいっしょに配置してミニワールドをつくればもっと楽しくなるのではないでしょうか。
(写真50) (写真51) (写真52)
バークで固定して育てる場合は,親株から子株が増殖して群生しやすい(かたまり状に
なりやすい)タイプは草姿が乱れやすいので,あまり向いていないと思います。カプトメ
デューサ(写真50),パレアセア(写真46,48,53),ハリシー(写真47,52),イオナンタ(写
真51,54)などの品種は育てやすい品種です。
ると,褐色になってきます。
(写真53) (写真54)
風通しのよい明るい日陰が望ましいですが,午後から直射日光が当たらない場所であれ
ば,水やりに注意すれば育てることができます。室内では,明るい窓辺で,西日が直接当
たらない場所が適しています。銀葉種は夏の直射日光下でも水分を適切に補給すれば育て
ることは可能です。フラワーパークかごしまの露地花壇に置いて,雨水だけで4月から12
月まで育てましたが,パレアセア(写真53は自宅)は枯れることはありませんでした。写
真54のイオナンタも自宅露地での栽培です。
冬季は,最低温度10度以上が望ましいと言われていますが,5〜6度でも冬越しできな
いことはありません。パレアセアやハリシーは,霜が当たらなければ0〜5度でも大丈夫
です。
室外では,春と秋は1週間に1回,温度が高く乾燥する夏は1週間に2回,冬は2週間に1
回程度水をやります。長く雨が降らないときには,室外では水やりをしないと枯れてしま
います。葉が濡れている時は,水はやりません。
小鉢栽培をする場合は,できるだけ大きくしたくないので肥料はできるだけ控えます。2
か月に1回程度,3000倍程度の薄い液肥を与えます。低温期は与えません。
下葉の枯れが多くなったり,草丈が伸びて全体のバランスが悪くなったりした場合には
,茎を切り戻してやり直します。